2022年7月9日

そして LUMIN U1X を聴いてしまう・・②

LUMIN X1 で聴いて驚いたアルバムは沢山あるんですが、

オーディオファイルにお馴染みのノラ・ジョーンズ “Come Away With Me” もその1つ。

ところで、このアルバムのどこが優秀録音なの?と思ったことがある方って結構いらっしゃるんじゃありません?笑

勿論悪い録音ではないんだけど、試聴会で聴いてもオンマイク気味のヴォーカルが印象に残るばかりだし EDMのような派手さもない。ATC のアンプとスピーカーが主役とかの渋い試聴会なら濃さと太さをアピールできていいかもだけど笑、これよりずっとオーディオ機器のハイファイ性能を誇示できるアルバムは他にいくらでもあるよねと、正直私は思っていました。

が、X1 で聴いたこのアルバムは違った(^^;)。ノラ・ジョーンズのヴォーカルを構成する音の成分の数が桁違いに増えたんです。そして音像が俄然生気を帯び、立体的になり、どちらかというと閉塞感があった録音空間には換気したかのように新鮮な空気が入ってきて、ギターの胴鳴りも解像度を増して精緻に描かれ・・。なるほど、このアルバムは録音の優秀さを引き出すのが難しいという意味でオーディオファイル向けと言えるのでしょうね笑。

で、他にも沢山のアルバムを聴いて私は X1 に惚れ込んだわけですが、U1X をネットワーク・トランスポート、Marantz SA-10 をDACとして同じアルバムを聴いてみると・・さすが U1X 、X1直系。X1 に肉迫と言っていい音を奏でてくれました。。 ヴォーカルの音成分の数が X1 より若干少ないんですが、立体感・空気感は限りなく近い。。

Michele Rabbia の “Lost River” はその点、元々いかにも優秀録音!というアルバムですが、

色んな音が色んな方向から行ったり来たりする様がオーディオ的に実に面白い。

同じく優秀録音のタン・ドゥン “Symphony 1997” も凄い。。沢山の鐘の音が密度感・実在感共に極めて高く描かれる。感情を抑えた少年合唱に逆に感情が揺さぶられているところに構わず不協和音気味に介入してくる鐘の音が、聴き手の涙腺に崩壊するきっかけを与えようとしているかのようでなんとなくあざとくて聴くたびいつもムカッとしているのだけど、今日はいいや素直に泣いちゃえと思えてしまう。

こうなるとアースも試してみたくなる。というか、U1X で X1 に限りなく近づけるなら 100万円も浮くので手持ちのアクセサリーを動員してなんとかならないか?というせこい発想笑。

ちゃんとしたヴァーチャルアースじゃないけど一応アース効果は少し得られる KOJO TECHNOLOGY の Crystal C1P(雷雨のときにシステムを守るために使っているもの)を繋いで多少なりとも S/N が X1 に近づくなら・・。

まず U1X の電源部に。アースケーブルは LUNA CABLES の ROUGE Ground。・・ちょっとノイズフロア下がりましたね。

うーん U1X 本体に繋いだ方が S/N 良くなりますね。

キャロル・キングの古いアルバムには LUNA CABLES の自然素材な質感がしっくりくる。。

アースを外すとノイズフロアが上がり、LUNA の質感が消えるのでやはり効果アリ。

他にも電源ケーブルを AC LANDA に換えたり、当然ながら DAC のグレードアップを図ったりすれば X1 に限りなく近づけることは可能でしょう。ってそこまでやると総額で X1 を超えそうな気もしますが・・。あ、しかも X1 は光LAN接続できるんだった(U1X はできない)・・。

そして輸入元に U1X を返却した後、

アースを同じようにとっても U1X とは当然ながらだいぶ違う音。飲み会の帰りの電車みたいな気分。S田でした。