英 Westminster Lab のアナログ XLR ケーブル比較試聴続き。
今度はプリ・パワー間を STANDARD XLR で繋ぎ、
CDプレーヤー・プリ(Westminster Lab:Quest)間で ULTRA と、
ULTRA のカーボンファイバースリーブ仕様である ULTRA-C とを繋ぎ換えて比較試聴します。
なるほど。では次。ULTRA-C に繋ぎ換えて聴きます。
なるほど・・。ただメッシュの色が変わったとかでは全くないですね。音はまるで違う。
STANDARD → ULTRA のときもノイズフロアが下がってホールが急に静かになっていましたけど、ULTRA → ULTRA-C にしたら更に静かになったのでバリトンのリップノイズがはっきり聴き取れるようになりました。
しかし素晴らしいのはリップノイズを「ノイズ」として聴かせないところ。耳当たりマイルドな STANDARD、ULTRA の長所は ULTRA-C でもしっかり保たれていて耳障りとは感じさせないのです。プロの声楽家のコンサートに行ったことのある方にはおわかりいただけると思うのですが、最前列で聴いても耳障りとは感じないですよね? あの感じです。
けども、リップノイズの克明さは席を最前列に移動したかのようなのに、音像のサイズは ULTRA と変わらず小さいまま。STANDARD の時のようなビッグマウスに戻ったりしないのです笑。そして席は前後に移動しないままで、バリトンの発声とピアノの打鍵、そしてそれぞれの余韻がホールに広く反響・減衰しながら伝わりゆく様が文字通り空気の精妙な動きとしてよりダイレクトに肌に伝わってくる感じ。
こりゃいいわ・・。他の仕様は同じでシールドだけ金属メッシュスリーブにしたものと比較ができればこのカーボンファイバースリーブによるシールドの特徴がもっと良く判るでしょうが、今回のこの、カーボンじゃないメッシュの ULTRA との比較でその性能のほどは痛いほど判りました(^^;)。
Westminster Lab、やるなあ。オーディオ用 USBケーブルからスタートしたという話だから、今回の試聴の結果からも察するに電磁気学的な知見において非常に優れた技術陣を擁しているメーカーなのでしょう。となるとアンプの設計開発においてもその知見を当然活かしているでしょうから、改めて Quest・Rei が気になっちゃいますな。そもそもケーブルメーカーがアンプを出す例ってほとんど無いし(SILTECH が昔から海外のショーで出展してたくらい。いや、実を言うと今はなき NVS も開発はしていたけどその話はまた今度)。
買ったばかりのスニーカーでゲリラ豪雨でできた河を渡った S田でした。