DH Labs:Pro-Studio エッセンスで今度はストリーミングを聴いてみます。
Amazon Musicで聴く竹内まりやの「プラスティック・ラブ」。声の音像がやや筋肉質でタイト。そして高域が気持ちよく伸びていきます。
今度はTIDALでMQA音源。竹内まりやより明らかにナローレンジな録音。エッセンスの価格帯だとワイドレンジとナローレンジのどちらかは得意でも両方魅力的に鳴らすケーブルはそんなに多くないところ、
エッセンスはキャロル・キングのヴォーカルの、アナログ録音特有の濃厚さを濃厚なままに描きますね。情報量の多さをレンジを拡げる方に使うのではなく、音像の密度感を高める方に使っている。正しい。
タイトな低音が聴きどころのこの曲。アンプの制動力だけでなく、ラインケーブルの音がヤワだと腰砕けになるこの低音も難なく再生。
ピアノ・ソナタのライブ録音。ノイズフロアの低さがクラスを軽く超えていますね。ピアノの音像がやはりやや筋肉質。
ケクランのオルガン曲。低音の音階が明瞭。ハーシュネス皆無。素晴らしい…。
驚いたのがこのアルバム。ワインセラーでのライブ録音なんですが、通常CDスペックなのにエアー感の凄いこと!5万円を切る価格帯でこんなにエアー感が出るラインケーブルもないんじゃないか?
我々はともすれば「それまで聴いたことがなかった音が聴こえるケーブルなら高性能」と感じてしまいがちですが、「聴こえなかった音が聴こえるようになった反面今まで聴こえていた音が聴こえなくなった」だけって可能性もあるんですよね。同じ被写体でも光を当てる角度を変えればまるで違うものになりますが、それは陰陽が逆転しただけで被写体の視覚情報が増えたわけではない。
経験的に、エアー感を豊かに出しつつ音像の密度感も出せるケーブルは光の当て方とかでその当たりを演出(悪く言えばゴマカシ)しない。DH Labsはスタジオに沢山ケーブルを納品しているブランドだけにそういう演出とは無縁ですね。Pro-Studioエッセンスは価格は入門クラスでも音は間違いなく本格。DH Labsのコスパの高さを再確認したS田でした。