音元出版「オーディオアクセサリー銘機賞 2024」にて部門賞を獲得したFURUTECHのラインオプティマイザー、「NCF Clear-Line RCA/XLR」。私も新任ではありますが審査委員の1人として、昨年の選考期間にメーカーさんの試聴室でじっくり聴かせていただきました。 これ、本当に良かった。。
ご存知の通り、いまのオーディオ市場にはこのような空き端子に挿すタイプのアクセサリーがあふれているわけですが、その中でこの「NCF Clear-Line」は異例と言っていいほどの安さ。
しかしこの通り、造りは素晴らしい。メーカーHPをご覧いただくと分かりますが、造りだけでなく素材も、コストは度外視してひたすら音を追究した結果の選択、としか思えない。
今回はこの「NCF Clear-Line RCA」を自宅のシステムで改めて試聴してみます。
マランツのSACDプレーヤー、「SA-10」のデジタル同軸入力端子で今回は試してみましょうか。
録音のいいこのCDを最初に「NCF Clear-Line RCA」無しで聴いた後、
同じ曲を今度は「NCF Clear-Line RCA」を挿した状態で聴いてみると、
…音の背景が静か!そして波の泡立ちがきめ細かい!
バチが銅鑼のどのポイントを叩いているのか、そして叩いてすぐさま銅鑼はどう震えていくのかがきわめて克明に描写される。
唄の肉声感も桁違い。フルHDが4Kになったような感じの変化。
同じように空き端子に挿すアクセサリーで、私が普段デジタル同軸入力端子に挿しているのはこの金色の、
MUTECH:MU-RCAPなんですけど、MU-RCAPだとバチが銅鑼のどこを叩くかなんて意識したことがない笑。もちろんその代わり?にMU-RCAPには NCF Clear-Line RCAにも劣らぬノイズフロアの低さと、分厚い金メッキ特有の艶やかな音色そして滑らかな質感という得難い長所があるので、どちらが勝ちとかいう話にはなりませんが、
内田光子のシューベルトも、
NCF Clear-Line RCAを挿すと、ハンマーが弦を打ち、弦の振動が響板に伝わり、空気そしてピアノ全体が響いていくという過程が立体的に描かれる感じ。結果として各音の音像にも立体感が出て、音楽表現の彫りまで深くなる。これは導入せざるを得ん…。
NCF Clear-Line RCAとMU-RCAPそれぞれの最適な設置箇所を色んな録音を聴きながら探り始めることにしたS田でした。いや、こうなる予感はありましたよ笑。